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浮気調査で違法にならないために絶対知っておくべきこと

浮気調査で違法にならないために絶対知っておくべきこと

■はじめに(最短で“合法・安全”に進めるために)

「真実を知りたい」という気持ちが強いほど、つい“やり過ぎ”てしまいがちです。ですが、違法な手段で得た情報は証拠にならないばかりか、あなた自身が加害者になりかねません。本ガイドは、日本の実務でトラブルになりやすい境界線をわかりやすく整理し、「やっていいこと/ダメなこと/プロに任せるべきこと」を具体化します。※本文は一般解説です。最終判断は専門家へ。

目次

■まず押さえる3原則(ここを外すと即アウト)

  1. 1)無断ログインはNG配偶者・家族であっても、相手の端末・クラウド・SNS・メールへ“許可なくログイン”すれば、不正アクセス禁止法に触れるリスクがあります。実務上も「家族ならOK」は通用しません。処罰の対象になり得る行為です。
  2. 2)GPSで位置を追うのは原則NG令和3年改正のストーカー規制法で、相手の同意なくGPS機器やアプリで位置情報を取得する行為が規制対象に。さらに、最高裁は警察による無令状GPS捜査を“強制処分に当たり令状なく実施不可”と判断(民間でもプライバシー侵害の重大性は極めて高い)とされています。
  3. 3)私有地侵入・隠し撮りはNG玄関・駐車場・ベランダなど他人の管理空間に無断で立ち入れば、住居侵入(刑法130条)に問われ得ます。敷地内での隠し撮りや機器設置も危険です。

■違法にならない”ためのチェックリスト

  • 相手アカウントへログインしていない(PW使用・端末解除も含む)
  • GPS機器・アプリで位置を追っていない
  • 私有地(敷地・駐車場・オートロック内)に立ち入っていない
  • 盗聴器・スパイウェア等の設置をしていない
  • 撮影は公共空間から、公開は必要最小限
  • 会話録音は“当事者”としてのみ原本保存&拡散禁止
  • 迷ったら、探偵・弁護士に先に相談

■やってはいけないこと一覧(典型パターン)

  • 無断アクセス:配偶者のスマホのロック解除→LINEやiCloud等にアクセス/PCやSNSへ無断ログイン。
  • GPS追跡:車や持ち物にGPS端末を装着、位置共有アプリを勝手にオン。
  • 無断侵入・盗撮:室内への無断侵入、マンション共用部での執拗な張り込み、ベランダや窓越しの盗撮。
  • 盗聴・スパイ行為:盗聴器・スパイウェアの設置、相手端末の“のぞき見”アプリ導入。
  • つきまとい:長時間のつきまとい、待ち伏せ、執拗な不安感を与える行為(ストーカー規制法の射程)。
  • 拡散:撮った画像や音声のむやみなSNS公開(肖像権・プライバシー侵害のリスク)。

■やっていいこと(合法ゾーン)

  1. “自分が当事者の会話”の録音あなた自身が参加している会話を、相手に黙って録音する行為自体は、原則として直ちに違法とはされません(ただし、公開・拡散は別問題)。録音データの取り扱いは厳重に。
    〈コツ〉日時・場所メモとセットで保存。編集版と原本を分ける(改変疑義を防ぐ)。
  2. “自分の管理権限内”の情報整理共用財布・自分名義のカード明細・自分の携帯に届いた通知・自宅に残ったレシートなど「あなたが合法的にアクセスできる範囲」の痕跡は整理してOK。
  3. 公共空間からの観察・撮影公道・商業施設の許される範囲から、人や車の出入りを観察・撮影する行為は原則として直ちに違法ではありません(ただし肖像権・プライバシー配慮が必要)。無用なSNS公開は避け、ぼかし等の処理も前提に。
  4. メモ・ログの記録「日付/外出〜帰宅時刻/表向きの理由/LINEの活発時間帯/機嫌・持ち物」を1〜3行で。3〜5回分で“狙い曜日・時間”の仮説が立ちます。

■合法の線引きをもう一歩詳しく

  • 見える場所から、見えるものだけ」が原則です。建物の敷地内や、管理権の及ぶスペース(オートロック内・駐車場区画・店舗のバックヤード等)はNGの可能性が高いので踏み込みません。
  • 会話録音は“当事者として”に限定。第三者同士の会話を密かに録音・盗聴するのは避けます。職場規程や社内セキュリティにも留意しましょう。
  • 端末やアカウントは「自分の権限で触れる範囲」だけ。自動ログイン状態を“たまたま見た”としても、深追いして操作・保存まで踏み込むとリスクが跳ね上がります。
  • 写真や音声の公開は原則しない前提で。公開・拡散は別の法的問題(プライバシー・名誉等)を誘発しやすく、交渉戦略としても逆効果です。

■録音・撮影の品質を上げる安全TIPS

  • “時系列の芯”をつくる:時計や店頭サイン、駅の掲示など“時間が読み取れるもの”がフレームに少しでも入ると、後の裏付けが容易になります。
  • “同一性”の積み上げ:顔だけに固執せず、バッグ・靴・歩き癖・メガネ・車両の細部(ステッカー等)を複数カットで重ねます。
  • 夜間は“逆光を避ける”:街灯や店舗照明を背にせず、顔に光が回る位置で。無理に近づいてバレるより、ブレない距離を保つほうが総合的に強い素材になります。
  • 原本管理の徹底:撮影・録音データはそのままクラウドへ。編集やトリミングは複製で行い、原本は手を付けない。取得日時・場所のメモをワンラインで添えるだけでも信頼性が違います。

■家庭・子どもがいる場合の配慮

  • 子どもの前での追及・詮索は避け、生活リズムを優先。調査実施日は送迎や夕食のバックアップを確保すると、相手の行動パターンも乱しにくくなります。
  • 学校行事や家族予定と“疑われる外出”が同日に重なると、客観的な“異常値”として説得力が増します。行事の招待メール・配布物・写真などは控えめに整理しておくとよいでしょう。
  • DV・モラハラの懸念がある場合は、調査より安全確保が先です。避難先・緊急連絡先・現金の小分けなど、最低限のセーフティプランを用意してから動きます。

■“合法最短”で進めるフロー

  1. STEP1:感情を落ち着かせる問い詰めず、パターンを崩さない。
  2. STEP2:3〜5回のログ取り狙い曜日・時間帯を仮説化。
  3. STEP3:自力で合法情報を整理明細・レシート・日付の整合を可視化。
  4. STEP4:無料相談(探偵)→短期プラン化下見→本番→予備日(例:3日パック)。
  5. STEP5:並走相談(弁護士)報告書の要件・請求方針の事前確認。
  6. STEP6:調査→報告書→交渉必要なら“別日”で継続性を補強。

■相談の準備資料(コピペOKの持参リスト)

  • 怪しい曜日・時間帯(例:金曜20:00〜0:00)
  • よく使う駅・エリア・施設名(可能なら地図URLやスクショ)
  • 交通手段(徒歩/電車/車:色・車種・ナンバー)
  • よく着る服装・靴・バッグの特徴写真
  • 直近の外出ログ(3〜5回分:日付/外出〜帰宅/表向きの理由)
  • 家計・レシート情報(自分の権限範囲内でOK)
  • あなたの希望(速やかに示談/相手にも請求/離婚は未定 等)
  • 連絡NG時間帯・優先連絡手段(SMS/メール/アプリ)

■短期プランの型サンプル(3日構成)

  • DAY0:下見(0.5〜1日)— 入口・光源・死角・追尾導線の確認。
  • DAY1:本番(確度1位の曜日)— 合流→移動→滞在→解散の1日連続カット。
  • DAY2:予備(確度2位の曜日)— 空振り時の再チャレンジ/別地点の補完。

※別日再現を狙えるなら、同パターンをもう1週“軽めに”なぞると継続性が強化されます。無理にカット数を増やすより、1日の連続性を崩さないことが最優先です。

■ケース別アドバイス(違法回避の視点)

  • 「金曜残業」型:会社周辺は管理空間が多い。入口の外側からの観察に限定。店内撮影は控えめに。
  • イベント型(出張・歓送迎会):宿泊地の出入りは“公共空間からの導線カット”に絞り、建物内に踏み込まない。
  • 車移動・郊外型:駐車場は私有地の場合が多い。出入口の外側から出入りを押さえる設計に。
  • 社内不倫:職場は施設管理権が強い。自力での撮影は避け、プロ経由の外周観察に。

■よくある反論への型での対処

  • 「偶然会っただけ」→ 合流地点→同一移動→宿泊施設入退室の連続で偶然性を潰す。
  • 「複数人でいた」→ 他者と解散した後の“2人きりの導線”を押さえる。
  • 「休憩していただけ」→ 夜間入室〜翌朝退室という“時間差”と、別日の再現で推認を強化。
  • 「顔が映っていない」→ 顔+服飾+歩容+所持品+車両で“同一性の積み木”を作る。

■ミニケース

  • 社内不倫:昼の“短時間接触”では決まらない。退勤後〜深夜帯の導線を主戦場に据え、昼はパターン把握に徹する。
  • 車移動:駐車場は入らない。出入口の外側から“入→出”の2点セットを揃える。撮影位置を2箇所用意しておくと、1箇所が死んでももう1箇所で拾える。
  • イベント型:当日は“終電後〜明け方”が勝負。開始地点と解散地点の両方を押さえ、宿泊の出入りでクローズする。

■「プロに任せる」べき領域と、業者選び

探偵は、届出制の“適法ビジネス”。依頼時は「探偵業届出番号」「重要事項説明」「契約書の交付」

「目的外利用禁止」等が整っているか確認を。制度の骨子は各公的機関の案内で公開されています。

〈任せるべきタスク〉

  • 夜間の出入りの連続撮影(安全配慮・死角対策・複数人布陣が必要)
  • 車両追尾・駐車場動線の把握(無用な侵入を避ける設計)
  • 報告書(写真・時系列・地図・立証論点の整理)

〈見積チェック〉

  • 人員数・時間帯(深夜割増の有無)
  • 下見/本調査/予備日の配分
  • 報告書作成費込みか、追加請求の条件

■よくあるQ&A

Q1. 会話の録音はバレたら不利?

A. 会話の当事者による録音自体は原則違法ではありません。ただし、職場規程や関係性への影響、データの取り扱い(公開・拡散の可否)は別問題。原本保存とアクセス制限を徹底。

Q2. 家族のLINEを勝手に見るだけなら?

A. 「見るだけ」でも、ロック解除やログインを伴う行為は無断アクセス評価が避けられません。やめましょう。

Q3. 位置情報の共有は、いったん同意があれば続けてOK?

A. 同意の撤回や関係破綻後の継続取得は重大な侵害として評価されやすい。ストーカー規制の観点にも注意。

Q4. 撮った写真をSNSに上げてもいい?

A. 不要不急の公開は避けるべき。ぼかし等の配慮や、権利侵害が疑われる場合の削除対応を前提に。

■まとめ

  • “違法な近道”は存在しません。無断ログイン・GPS装着・私有地侵入・隠し撮りはNG。
  • 合法の柱は「当事者録音」「自分の権限内の情報」「公共空間からの観察」。取り扱いと公開は慎重に。
  • 制度に則った探偵と弁護士を並走させ、短期・合法・高品質の証拠化で早期解決を。

■最後に(実務目線のまとめ)

  • 違法な近道はありません。踏み越えた瞬間、交渉材料は弱まり、あなたのリスクは跳ね上がります。
  • “合法の3本柱”=①当事者録音、②自分の権限内の情報、③公共空間からの観察。これに“原本保存・時系列・同一性の積み上げ”を掛け合わせれば、短期でも十分に戦えます。
  • 設計の良し悪しが9割。ログで仮説を立て、下見→本番→予備日のシンプルな型で、ムダ撃ちをせずに決めましょう。
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